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アトリエかわしろ一級建築士事務所

Author:アトリエかわしろ一級建築士事務所
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05月01日(土)

大田の沢のかきつばた

各地を旅している時に車窓から、深い緑の木々が生い茂る日当たりの良い小山の麓に、鳥居と石の段々をみかけることが度々あります。
山や森は、木々や動物たちは無論のこと、目にみえない位ちいさな生物を含めて 命の集合体 なので、何か特別な力を宿しているのだということを、太古の昔から皆、理屈抜きに知っていて、神聖な場所として代々守り伝えられているのでしょう。

ユネスコの世界遺産に登録されている京都の上賀茂神社も、素晴らしい社殿や季節ごとの神事が広く知られるところですが、やはり、ちいさくはあっても神聖な山に抱かれているのです。

その上賀茂神社に程近い、同じ小山に抱かれた大田神社には、少なくとも平安の世から変わらず美しい かきつばた が群生する沢が、ひっそりと今に残されています。

かきつばた は、アヤメ科に属する山野草で、清らかな水辺に育ち、5月始め頃に紫色の可憐な花を咲かせます。
同じアヤメ科の 花ショウブ は、花も大輪で、華やかで、観賞用として多くの方々に好まれるところですが、僕は、野生の かきつばた に言いようのない 気品 を感じるのです。

特に 「大田の沢のかきつばた」 は、背後の森の永劫変わらぬかと思われる深い深い緑色に護られながら、エメラルドのそれはさわやかな葉の立ち並ぶなかに、ぽつぽつと、控えめに紫の花が咲く様は、風の音すら聞こえぬくらい、静かな風景として、いつまでも変わらず在り続けることでしょう。

大田の沢のかきつばた
「大田の沢のかきつばた」 ペン、水彩

 

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